私は子供のころから、脇の臭いで悩んでいました。
脇の臭いをかぐと、鉛筆の芯のような刺激的な臭いがするのです。
脱いだ服の脇の部分が黄色く変色してしまうので、白いTシャツやブラウスなどを着ることに抵抗感がありました。
そのため、いつも黒っぽい地味な服ばかり着ていたのです。
臭いが拡散してしまうのが怖かったので、半袖やタンクトップなどの露出が多い服を着ることもできない状態でした。
水着になるのも嫌だったので、プールの授業は何かと理由を付けてさぼっていました。
私が自分の臭いがワキガだとはっきりと自覚するようになったのは、中学生の時です。
同級生からワキガだとからかわれて、いじめられたことがきっかけで自分がそのような疾患を持っていることを自覚しました。
そこで、臭いを抑えるために、消臭スプレーや制汗剤を使ったり、こまめに湧き汗を拭くなどの努力をしてみました。
しかし、消臭スプレーや制汗剤の効果は一時的にしかすぎず、すぐに脇から大量の汗が出て匂ってしまうのです。
年齢を重ねるにつれて、ワキガの臭いが強烈になっていくのような気がしました。
このままだと周りから嫌われてしまい、人生が詰んでしまうかもしれない。
そんな不安に襲われるようになりました。
制汗スプレーや消臭スプレーでごまかし続ける人生にも疲れ果てていたのです。